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飲食店営業は、簡単そうで実は厳しい世界

脱サラしてやってみたい商売は、昔から飲食店オーナーが大人気です。その理由は、料理が好きだから、家族からおいしいとほめられるから、さまざまな料理を食べて舌が肥えているからなど甘い幻想のような感覚で、心機一転脱サラして挑戦しても、思ったほど売り上げが伸びず、借金がかさんで結局は店を畳んで、残ったのは借金だけという話は、ごまんとあります。

何故飲食店営業にチャレンジして失敗してしまうのでしょうか。飲食店を開業する場合は、保健所長の許可を必要とします。厚生労働省の統計によれば、全国には約142万件もの飲食店営業施設があります。このうち新規開業件数が15万8千件あり、廃業件数は16万2千件あるそうです。

つまり、飲食店営業施設は、約9年でほとんどの店が廃業し、廃業した施設とほぼ同じ数の飲食店が新たに新規オープンするという弱肉強食の厳しい世界であることが数字の上からわかります。
全国の飲食店のほぼ1割が、わずか1年で廃業に追い込まれるという世界で、脱サラしようなんて、甘すぎるということになるでしょう。

ですが、さほどおいしくもなく、さほどサービスもよくないし、衛生的でない飲食店が、時には大繁盛することがあるのも事実です。しかし、そういった飲食店は、芸能界で成功するような偶然の産物か、メディア戦略によるものだと考えられます。本当においしい飲食店には必ず客はつくものです。しかし、うわべだけの見かけは小洒落た店でも、お金を得ることが目的だけの飲食店はやがては消えていくものです。客は決してだませません。

よくあるケースは、最初の話題つくりの時は、材料を吟味し、下処理に膨大な時間をかけ、ひたすら研究し、本当においしい料理を提供します。しかし、客がつくようになると、初期の思い入れが無くなり、金儲けに走り、原材料費を下げ、味を落とし、料理に時間をかけないようになります。客を客として扱わなくなり、まるで食文化人のような顔で、客をあしらうようになると、その飲食店は終わりの始まりとなります。一度信用を無くした飲食店には、決して客は戻らないものです。それを勘違いして、店の内装を変え、メニューを一新しても客は戻らず、結果的には廃業に追い込まれるんのです。客はバカではありません。

真実一路で、誠心誠意を尽くして初めて、飲食店は長く愛され、営業を続けることができるのです。
安易な考えで、飲食店開業に夢を見ることは努々考えてはなりません。

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